男女で出世に差があるなら、男性は性転換しない。(タイ)

http://www.sting.co.jp/voice/v38.htm
『slashを読む日本人が見たやおい漫画を読むアメリカ人』
32回「ムエタイやおい事情 − 男女平等・オカマ天国なのにマッチョはご法度の謎」
 タイのやおい事情ですが、なぜか妙にタイの同性愛文化についての情報が充実しています。
 
 

タ「本当に男女で出世に差があるなら、こんなに多くの男性が性転換なんてしませんって(笑)」

  なるほど。日本でも「性転換しても生涯賃金の差がない」となれば息子の性転換に反対しない母親も出てくるのかもしれない。スラッシュ君はそう思うのであった。
 
 
 この話、見た瞬間に思わずうなずいてしまいました。
 
 

 タ「だってマッチョがダメなタイでは、大人しいやおい漫画しか出版されていないんですよ」
 
  ここで言う大人しいやおい漫画とは、連載20回の「やおいマニアック論」でも触れたいわゆるメジャーなボーイズラブもの、学生や芸能界アイドルが活躍する、明るく楽しい話で、セックスがノーマル、かつ、過激でない作品群のことである。リーマンやヤクザの男が肉弾戦、みたいのは皆無なんだそうだ。フランス人が言っていたのは本当だった。しかし敬遠される理由はマッチョものを好む女性読者がいないのではなく、社会的にマッチョが認められないせいだとタイ人は言う。
 
タ「マッチョな男の人がゲイになっても美しいわけじゃない。それはすなわち、『漢力の無駄以外の何ものでもない』ってことなんですよ(笑)。実用的でないものはタイではとても嫌われるんです」
 
  女にもてるために男の人は男らしくなろうとする。男らしくなった結果、男にもてても何も面白くない。ムダじゃないか、というのがタイの価値観なのだそうだ。
  日本では「男にもてる男」「頼りになる兄貴」というのはかなり尊敬される存在だ。上下関係を重んじる日本では愛情と尊敬は分かちがたく、上下関係が受け攻めにも持ち込まれる。
 
ス「マッチョって日本では男社会の頂点に立つ存在として、むしろ尊敬されるよ。日本は『長いものに巻かれろ社会』、『でかい男には抱かれろ社会』だから(笑)。その時々の強い国に擦り寄って、その国の文明の都合の良いとこだけを拝借するのは、もう伝統芸だね」
タ「ああ! だから日本人とアメリカ人がカップルのやおい漫画では必ず日本人が受けなんですね!」
 
  タイは男女同権社会だからゲイになるならキッパリ女性になれ、っていうことなんだそうだ。で、スラッシュ君はやっぱりタイではヌードとかはダメなのかを聞いてみた。
 

 
 タイでハードゲイが少ないのはこんな理由があるのかぁ..。
 
参照:アメリカンやおい http://www.fou.com/slash/