国際シンポ「ジェンダーと国民国家」

http://www.medical-tribune.co.jp/ss/2004-8/ss0408-1.htm
 自分の指導教官が出ていました。
 

 ここで荻野さんは,家庭における受胎調節を正当化したもう1つの言説を紹介する。それは,夫婦の幸福は,性生活の充実を通してもたらされる,という言説である。
 
 さまざまな主婦雑誌は,性の手引き書を兼ねていた。敗戦の翌年には「完全なる結婚」が出版されてベストセラーになり,60年代には「性生活の知恵」が出版されて大ベストセラーになった。愛と結婚と性的な満足がセットになったのであり,望まない妊娠の不安解消も性的な満足のために重視された。
 
 「生殖に関して個人や社会,国家の利害思惑が一致することはあまりないが,日本では一時期,それらが重なり合った蜜月期として私には見える」と荻野さんは指摘する。